ThinkPad X1 Carbon Gen 13 ユーザー・ガイド

UEFI BIOS パスワード

UEFI (Unified Extensible Firmware Interface) BIOS (Basic Input/Output System) でパスワードを設定して、コンピューターのセキュリティーを強化できます。

パスワードの種類

UEFI BIOS でパワーオン・パスワード、スーパーバイザー・パスワード、システム管理パスワード、または NVMe パスワードを設定して、コンピューターへの不正なアクセスを防ぐことができます。

ただし、コンピューターがスリープ状態から復帰したときに UEFI BIOS パスワードを入力するよう求められることはありません。

パワーオン・パスワード

パワーオン・パスワードを設定した場合、コンピューターの電源をオンにすると画面にウィンドウが表示されます。コンピューターを使用するための正しいパスワードを入力します。

スーパーバイザー・パスワード

スーパーバイザー・パスワードは、UEFI BIOS に保存されているシステム情報を保護します。UEFI BIOS メニューに入る場合は、表示されたウィンドウに正しいスーパーバイザー・パスワードを入力します。Enter キーを押してパスワード・プロンプトをスキップすることもできます。ただし、ほとんどの UEFI BIOS のシステム構成オプションは変更することはできません。

スーパーバイザー・パスワードとパワーオン・パスワードの両方を設定している場合、電源をオンにするとスーパーバイザー・パスワードを使用してコンピューターにアクセスできます。スーパーバイザー・パスワードがパワーオン・パスワードを一時的に無効にします。

NVMe パスワード

NVMe パスワードにより、許可されていないユーザーによるストレージ・ドライブ上のデータへのアクセスを防ぎます。NVMe パスワードを設定すると、ストレージ・ドライブにアクセスしようとするたびに、有効なパスワードの入力を求めるプロンプトが表示されます。

NVMe パスワードの入力を求めるプロンプトが表示されたら、F1 キーを押して管理者 NVMe パスワードとユーザー NVMe パスワードを切り替えます。

注:NVMe パスワードは、次の場合には使用できません。

システム管理パスワード

システム管理パスワードでも、スーパーバイザー・パスワードのように UEFI BIOS に保存されているシステム情報を保護できますが、デフォルトでの権限はより低いものです。システム管理パスワードは、UEFI BIOS メニューを通して、または Lenovo クライアント管理インターフェースを使用して、Windows Management Instrumentation (WMI) を通して設定できます。

スーパーバイザー・パスワードと同じ権限を持つシステム管理パスワードを有効にして、セキュリティー関連の機能を制御できます。UEFI BIOS メニューを通して、システム管理パスワードの権限をカスタマイズするには、以下を行います。

ステップ 1
コンピューターを再起動します。ロゴ画面が表示されているときに、F1 キーを押して、UEFI BIOS メニューに入ります。
ステップ 2
「Security」 ➙ 「Password」 ➙ 「System Management Password Access Control」 を選択します。
ステップ 3
画面に表示される指示に従ってください。

スーパーバイザー・パスワードとシステム管理パスワードの両方を設定している場合、スーパーバイザー・パスワードによりシステム管理パスワードが上書きされます。システム管理パスワードとパワーオン・パスワードの両方を設定している場合、システム管理パスワードによりパワーオン・パスワードが上書きされます。

パスワードを設定、変更、または削除する

手順に従って、パスワードの設定、変更、または削除を行います。

作業を始める前に、以下の手順を印刷してください。

ステップ 1
コンピューターを再起動します。ロゴ画面が表示されているときに、F1 キーを押して、UEFI BIOS メニューに入ります。
ステップ 2
矢印キーを使用して、「Security」 ➙ 「Password」を選択します。
ステップ 3
パスワードのタイプを選択します。次に、画面に表示される指示に従い、パスワードの設定、変更、または削除を行います。

すべてのパスワードを記録し、大切に保管しておいてください。パスワードを忘れると、修復操作が必要になった場合に保証の対象になりません。

パワーオン・パスワードを忘れた場合の対処方法

手順に従って、パワーオン・パスワードを忘れた場合、管理パスワードを解除します。

スーパーバイザー・パスワードまたはシステム管理パスワードを設定している場合、必ず次のことを行ってください。

ステップ 1
コンピューターを再起動します。ロゴ画面が表示されたら、すぐに F1 キーを押します。
ステップ 2
スーパーバイザー・パスワードまたはシステム管理パスワードを入力して、UEFI BIOS メニューを開きます。
ステップ 3
矢印キーを使用して、「Security」 ➙ 「Password」 ➙ 「Power-on Password」を選択します。
ステップ 4
Enter Current Password」フィールドに現在のスーパーバイザー・パスワードまたはシステム管理パスワードを入力します。次に、「Enter New Password」フィールドは空白のままにして Enter キーを 2 回押します。
ステップ 5
「Changes have been saved (変更が保存されました)」ウィンドウで Enter キーを押します。
ステップ 6
F10 キーを押し、変更を保存して UEFI BIOS メニューを閉じます。

スーパーバイザー・パスワードまたはシステム管理パスワードを設定していない場合は、Lenovo 認定のサービス提供者に連絡してパワーオン・パスワードの削除を依頼してください。

システム管理パスワードを忘れた場合の対処方法

システム管理パスワードを忘れた場合、手順に従って、システム管理パスワードを解除します。

スーパーバイザー・パスワードを設定していて、覚えている場合:

ステップ 1
コンピューターを再起動します。ロゴ画面が表示されたら、すぐに F1 キーを押します。
ステップ 2
スーパーバイザー・パスワードを入力し、UEFI BIOS メニューに入ります。
ステップ 3
矢印キーを使用して、「Security」 ➙ 「Password」 ➙ 「System Management Password」を選択します。
ステップ 4
Enter Current Password」フィールドに、現行スーパーバイザー・パスワードを入力する。次に、「Enter New Password」フィールドは空白のままにして Enter キーを 2 回押します。
ステップ 5
「Changes have been saved (変更が保存されました)」ウィンドウで Enter キーを押します。
ステップ 6
F10 キーを押し、変更を保存して UEFI BIOS メニューを閉じます。

スーパーバイザー・パスワードを設定していない場合は、Lenovo 認定のサービス提供者に連絡してシステム管理パスワードの削除を依頼してください。

NVMe パスワードを忘れた場合の対処方法

NVMe パスワードを忘れた場合、手順に従って NVMe パスワードを削除します。

NVMe パスワード (シングル・パスワード)、またはユーザー NVMe パスワードと管理者 NVMe パスワードの両方 (デュアル・パスワード) を忘れた場合は、Lenovo ではパスワードを再設定することも、ストレージ・ドライブからデータを回復することもできません。Lenovo 認定サービス提供者に連絡してストレージ・ドライブの交換を依頼することはできます。部品およびサービスに対する料金がかかります。ストレージ・ドライブが CRU (お客様での取替え可能部品) の場合、Lenovo に連絡して新しいストレージ・ドライブを購入し、お客様ご自身で古いものと交換できます。ストレージ・ドライブが CRU かどうか、および関連する交換手順の確認については、CRU 交換部品を参照してください。

スーパーバイザー・パスワードを忘れた場合の対処方法

スーパーバイザー・パスワードを忘れた場合は、手順に従って、スーパーバイザー・パスワードを解除します。

パスワードを削除するためのサービス手順はありません。Lenovo 認定サービス提供者に連絡してシステム・ボード・ドライブの交換を依頼することができます。部品およびサービスに対する料金がかかります。

指紋をパスワードと関連付ける

指紋をパスワードに関連付けると、パワーオン・パスワードや NVMe パスワードを入力しなくても、コンピューターやストレージ・ドライブ上のデータにすばやくアクセスできます。

指紋をパワーオン・パスワードおよび NVMe パスワードに関連付けるには、次のようにします。

ステップ 1
コンピューターの電源をオフにして、再びオンにします。
ステップ 2
プロンプトが出されたら、指紋センサーで指をスキャンします。
ステップ 3
要求されたら、パワーオン・パスワード、NVMe パスワード、または両方を入力します。関連付けが確立されます。

コンピューターを再度起動すると、Windows パスワード、パワーオン・パスワード、または NVMe パスワードを入力することなく、指紋を使用してコンピューターにログインできるようになります。設定を変更するには、F1 キーを押して UEFI BIOS メニューを表示し、「Security」 ➙ 「Fingerprint」を選択します。

注意:コンピューターにログインする際に毎回指紋認証を使用していると、パスワードを忘れる可能性があります。パスワードを書き留めて、安全な場所に保管しておいてください。